消えゆく鉄道'99 その6

紀勢本線

<< 8

10 >>

  

 とはいうものの、ここでめげてるわけには行かない。もう一つの主役、キハ58を追い回す仕事が待っている。

 まずは、伊勢柏崎駅へと行ってみる。時刻を調べるためだ。撮影に行くのに、「時刻表」を持っていかない鉄チャンも、我々ぐらいのものだろう。

 時刻を見ると、10時頃に1本列車がある他は、あとは昼過ぎだ。今の時刻は9時前。ならば、と、我々は紀伊長島の南側まで行ってみた。

 三野瀬駅でもう一度時刻を調べる。やはり列車は昼過ぎからだ。しばらくこの駅の木陰で、メールの処理やWEB閲覧をしていた。まったく何してるんだか・・・

 さて、時間もいい頃合いになってきた。我々は、三野瀬のとなり、船津駅の近くまで駒を進めた。

 大きなカーブが見える。ここで列車を待つこととしよう。まずは、下り列車が通過する。

濃い影を落としている

 そして今度は、上りがすぐにやってくるはずだ。

 ……あれー?待てども待てども、列車は来ない。やはり「南紀」が、我々の前を通過していく。

 「なんかダイヤがおかしいな?」

 そんな雰囲気が立ちこめる中、船津駅で再度時刻表をチェックする。先ほどの調べた結果と、何ら相違点はない。

 疑念を抱きながらも、今度は船津駅の上り方にある鉄橋で、列車を待つ。

…あれ?

 ……かれこれ1時間ほど待っただろうか?また「南紀」が通過していく。これが来てしまっては、やはり我々の持っているダイヤは狂っているとしか言いようがない。

 「まさか台風の影響か?」

 そんな不安がよぎる。

 とりあえず、紀伊長島に行って、そういう情報がないか調べてみようと言う意見が出た。しかし、時刻は14時すぎ。万が一持っているダイヤが正確だとしたら、あと十数分で上り列車が来る。ならば、こいつが時刻通り来るかどうかで、判断しよう、ということになった。

<< 8

10 >>

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送