過去の栄華 その2

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西大寺鉄道

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四国旅行に向かう途中で決めた、下津井への寄り道。

岡山市を通らずにショートカットする道を選んだ途中にあったのは、

かつて軽便の走った街、西大寺だった。

 

もと駅のあった場所に、気動車が保存されていると聞く。

数年前に通ったときには、結局見つけられずじまいだった。

 

 

今回はどうだろうか?

 

 

 

 

 

明け方、車は西大寺市についた。

徹夜での走行だったから、この辺が睡魔の限界だった。

車を早朝の町中に適当に停め、仮眠をとった。

 

 

…しばらくして目が覚めた。運転していたY君はまだ寝ている。

ちょっと表を散歩してみることにした。

 

 

 

 

…仮眠したところの隣が、なんと西大寺バスターミナルだった。

キハ7は、すぐにみつかった。

 

遅咲きの八重桜に彩られ、朝靄に濡れて、そこに佇んでいた。

 

 

 

まわりを風呂桶のような柵で囲まれていたが、

雨ざらしの割には、痛みも少ないように感じた。

ピカピカよりも、これくらいの汚れの方が風合いがでて、良い。

 

 

 

 

Y君が起きてきた。旅を続けよう。

 

また、近くを通ったら、ここに寄るから。

 

 

 

おわり

 

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