過去の栄華 その1

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下津井電鉄

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鷲羽山駅は、その曲がったホームを静かに横たえていた。

 

 

 

便所小屋が残っていた。

 

 

 

 

 

 

踏切には、まだレールが残っている。

 

 

 

実は、レールが剥がされたのは、訪れたつい数日前のようだった。

線路跡には重機が入っていた。

そして、枕木を掘り出した跡はまだ、まるで型で押したかのような

シャープな直方体の空間を保っていた。

 

 

 

 

 

 

 

終点の下津井駅に着いた。

がらんとした駅。

 

 

構内は、人が数人いて、何かの作業をしていた。

どうもレールを剥がしていたらしい。

もう少し早く来れれば…

 

 

構内の半分は、バスの墓場になっていた。

 

 

 

 

雲が、厚くなった。

港に行って、持っていた弁当を食べおわった頃には、

小雨がぱらついてきた。

 

 

短い探訪は、ここでおわり。

車に戻って、旅を続けよう。

 

 

 

 

おわり

 

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