過去の栄華 その3

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ドリーム交通

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■2.信号機

2−2.小雀信号所

さて、ここで気になるのは、小雀の信号機は、なぜ下り線は2本の信号機で、上り線は1本だったのだろうか?
小雀信号所は複線なので、上下とも2本あるのが普通ではないのか?

その答えは、前出の図面にあった。
結論から言えば、「上りは1番線にしか進入できない」ルールになっていた。

そのことを示す矢印が書き込まれている。下りには1,2番線とも矢印があるが、上りには、1番線側にしか矢印がない。

 

1番線は本線にストレートな定位側、2番線は待避線(反位側)である。
前ページで紹介したように、浄水場脇にあった下り場内信号は、2本セットだった。1番線と2番線どちらに入るかを示すためだ。これは出発信号も同様だ。
しかし、上りは、1番線にしか入れないため、1本で済むわけだ。ポイントが2番線とつながっていたら、信号所に入れないように、場内信号は赤を現示したはずだ。

 

これらを踏まえて、小雀では実際にどういう交換が行われていたのか、考えてみよう。

交換のようすを順に説明しよう。

上り下り列車は、同時刻にそれぞれの駅を出発していたようだ。その時点での信号所の状態は、大船側のポイントを反位(2番線側)、ランド側を定位(1番線側)に開いてある。場内信号は下り2番線と上りは共に「進行」、出発信号は上下とも「停止」を現示している。下り1番線も当然「停止」だ。こちらは交換運行している場合は、常時「停止」のままである。

 

まず、先に上り列車が信号所に到着する。ポイントの開いている1番線に進入し、出発信号に従い停車する。

 

停止したらランド側のポイントを反位側に転轍、2番線を本線に開いて下り列車の通過を準備する。ここで下り2番線出発が「進行」になる。

 

続けて、下り列車が信号に従って信号所にアプローチする。このとき場内→出発と「進行」であり、そのまま制限速度30キロで通過可能。

 

通過完了したら、今度は大船側のポイントが定位に戻り、それに追従して上り出発信号が「進行」となる。そして上り列車が大船へ向けて出発、交換完了、となる。

 

 

以上を連続動作で表したアニメを載せておく。

 

このような形で、小雀での交換はおこなわれていたと思われる。

だが、下り列車は、本当にここを「通過」したのか?
その答えは、次の「閉そく方式」で考察する。

 

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