過去の栄華 その3

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ドリーム交通

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■2.信号機

2−1.信号機の種類と現状

ドリーム交通の信号機は、全て2灯式信号機で、これらの地上信号機は駅または信号所より手動で操作されていた。
沿線の9箇所に、さまざまな信号機が設置されていた。
信号配置図を手に、その痕跡を辿ってみよう。

 

モノレール大船駅の出発信号機は、かつての乗車ホームのドリームランド寄りに設置されていた。
これは柏尾川改良工事でホームが削られた際に外され、長年ホーム上に横たわっていたが、91年の大船駅解体と共に無くなった。

この柱のもう一つ向こうぐらい?  当時のホーム

 

 

大船駅場内信号機は、落合地区にある。有名な法面広告の下に位置する。現在も残っており、貴重な存在だ。

東海道線からも見える 

 

 

次にたどれる痕跡は、小雀信号所の下り場内信号だ。信号機は、小雀浄水場の敷地に建つ橋脚に取り付けられていた。公園にあるT型柱の1本大船寄りのところだ。ここには、一つの台座に、2本の信号機が取り付けられていた。

浄水場脇の柱にあった 

 

 

その次は小雀信号所である。まずは大船よりの上り出発信号機の痕跡だ。この橋脚の真ん中に信号機が立っていた。その台座が今でも残り、配線の一部も残っている。

 裏側にケーブルが残る  1本のみ立っていた

 

下り出発信号のあった柱。ここは1本の支柱が二又に分かれ、それぞれに信号機がついていた。橋脚にははしごが残っており、信号機の保守に使用したらしい。最近登った強者がいるとかいないとか・・・

 裏側にはしごがある  二又の出発信号機 

 

 

小雀を離れて、しばらく行くと国道一号線に出る。小雀信号所の上り場内信号機は、国道一号線のすぐ脇、この支柱に取り付けられていた。痕跡が残ってはいるが、その気のある人(?)ならすぐに目に付く位置だったのに、未だに目撃情報がない。相当早い時期に撤去されたのだろうか?

 柱にステーの跡が残る 

 

 

ウィトリッヒの坂を下り、10パーミルの緩やかな上りになる。そして現在駐車場になっているこの場所に、ランド駅場内信号があった。柱番号「56」である。

 駐車場の中 

しかし、奇妙なことがある。図面と位置が合わないのだ。現実に残っている痕跡は間違いなく信号機のものであるが、図面上はもっとランド寄り、宇田川を渡る少し手前になっている。

一つ考えられるのは、宇田川の先はすぐ100パーミルの勾配があるため、もっと信号機を手前にしたということ。
どういう事かというと、もし場内信号が停止であった場合、坂のすぐ手前では、再発車しても坂が登り切れなかったのではなかろうか?そのため、少し手前に信号機を設け、助走を付けて一気に登ることができるようにしたのだろう。

話が前後するが、同じことが、小雀の上り場内信号の位置についても言える。下り場内が信号所から約210mほど手前だったのに対し、こちらの上り場内は、約400mの位置に立っている。これは、この先信号所までの間が大きく窪地になっているためで、しかも100‰の勾配でもあり、そこに信号機を設けてしまうと再発進が困難になってしまうからだ。

 

 

いよいよランド駅に到着する。駅のすぐそばに、今でも出発信号機が立っている。わりと目立つ位置にあるため、いろいろなサイトで紹介されているが、今年の猛暑の影響か、隆盛極まる木々に埋もれて、だいぶ見にくくなってしまっている。

 もうすぐ見えなくなりそう 

 

 

 

と、ここまでで8本の信号機を紹介した。ちょっとドリモノ通の人なら、そもそも最初の「9本」でおやっ?と思われたかもしれない。

その知られざる1本というのは、大船駅場内信号機を中継する遠方信号機である。

位置は特定できているのだが、現在藪の中にひっそりと埋もれており、発見は困難である。また危険も予想されるので、場所は詳しく書かないが、参考までにそれを探しに行ったときの写真を載せる。(結局発見できなかった)
この遠方信号機が我々の目の前に姿を現すのは、それはレール撤去の日なのかもしれない・・・

 この藪の向こうに・・・? 

 

 

 

ひととおりの信号機を見てきたが、気になることが一つある。

図面を見ると、小雀の場内信号機は、丸い記号が縦に二つついている。

そのうち一つは、出発や他の駅の場内と同じ形をしているが、もう一つの記号は、遠方信号に似ているが少し違う。

信号機の記号について解説した資料がみつからず、判別に苦慮したが、最近大きなヒントとなる写真が公開された。

 問題の写真 

これは小雀の上り場内信号を捉えた、貴重な写真であるが、よく見ると、場内信号機の下に四角い板が付いている。やはり信号機のようだが、これは何だろうか?

 

四角い信号機は、従属信号機を意味する。

従属信号機には遠方信号・通過信号・中継信号の3種があるが、このうち中継信号は丸いので、この写真に写っているものは、遠方・通過のいずれかになる。

だが、図面に描かれている遠方信号機とは、形が異なる。

 図面上の遠方信号機 

ということは、この記号は、「通過信号機」ということになるのか?

そしてこの記号は、反対側の下り場内信号にも付いている。もしその記号が通過信号機ならば、こちらの信号機にも同じような四角い板が付いていたはずだ・・・

下り場内信号機の写真は、以前公開されたことがある。早速、Yahoo掲示板で問い合わせたところ、以前ungobokko氏が公開されていた写真が見つかった。

 

明らかに同じ四角い信号機が、それぞれの場内信号機に付いている。これで、あの記号が通過信号機を意味することがはっきりした。そしてそれは、小雀駅での交換方法を示す貴重な証拠となる。

 

 

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